子どもの怪我

お作法

怪我をして帰ってきたら・・・

○○くんに押されて怪我したよ。いたいよ~!

 帰ってきた子どもが怪我をしていた!話を聞いてみると、自分でうっかり怪我をしたわけではない様子・・・。学校の休み時間?下校中のトラブル?はたまた、そう見せかけて自分の不注意?場合によっては、担任に相談が必要になります。

うちの子が休み時間に○○くんに蹴られて怪我してかえってきました!先生に言ったら、聞いてくれなかったとか。給食の準備しなさいと言ったらしいじゃないですか。給食よりも子どもの体の方が大事でしょ!

 いきなりこのように話してしまうと、後に円満解決したとしても、必ずしこりが残ります。ひどい場合には、「○○さんのお母さんは要注意よ。」と職員室で共通理解されて、後々の担任にまで引き継がれてしまうことも。こじらせると、子どもが板挟みになってつらい思いをしてしまいます。子どもが話す内容と、実際に起こったことを、情報収集して整理して、怪我やトラブルも子どもの成長につなげていきましょう

怪我のことを学校から知らせてもらえるの?

 自分でやった軽い怪我であれば、保健室で手当をされて帰ってくることもあるでしょう。少し心配な怪我なら、連絡帳や電話で、担任から説明があることが多いです。ただ、怪我の大きさにかかわらず、怪我の理由にほかの子がいる場合には、担任が親に連絡を入れる場合が多いのではないかと思います。子ども同士のトラブルであれば、担任は細心の注意を払って電話をしてくるはずです。上のイラストの「先生が聞いてくれなかった。」も、いろいろなパターンがあるので、別の記事で紹介します。ここからは、「相手がいない怪我」と「相手がいる怪我」に分けて、素敵な親の対応について説明していこうと思います。

相手がいない怪我

 相手がいない怪我であっても、理由は様々です。何でもない、階段や廊下で転んだ程度であれば、子どもに気をつけるよう伝えるくらいのことで、怒る必要もありません。(ただし、上靴のかかとを踏んで歩いている、よそ見をしたり後ろ向きに歩いたりする、など怪我の要因を自分で作っていることもあります。)相手がいない場合に気をつけたいのは、ルールを破って怪我をしている場合です。遊んではいけないところで遊んでいた、遊具を正しく使っていなくて怪我をした、などです。自分のよくないところは、子どもは隠そうとします。怪我の裏に、子どもが自ら危険を招くことをしていそうなときには、どうしたら怪我を防げたのか、自分で考えさせ、今後に生かすことが必要です。

相手がいる怪我

 ときどき、怪我の理由に他の子が関係していることがあります。担任が把握していれば、すぐに連絡が入ることが多いでしょう。「怪我をさせた相手の親御さんが謝りたいとおっしゃっているので、お宅の電話番号を伝えてもいいでしょうか。」と、担任が相手の親との間に入ることもあります。私の経験上、被害者の親からは「子ども同士の話ですから謝罪なんていりませんよ。お気持ちだけで十分ですと伝えてください。うちの子も怪我をさせてしまうこともあるかもしれませんし。」と言われることが多いです。相手に悪意がなく、軽い怪我のときには、素敵な対応と言えるでしょう。ただ、病院を受診するほどの大きな怪我の場合は、相手が直接謝罪しないと気が済まないと言われることもあります。子ども同士の間で起きた怪我は、ふざけ合いの中での怪我が多いです。今後も子ども同士が良い関係でいられるように、親同士で話をして、すっきりさせた方がよいこともあるでしょう。

担任の対応が心配なとき

 イラストのように、学校の対応に不満が残ることもあると思います。私は、担任が休みをとった低学年の給食の補助に入ったときに、このようなことを言われたことがあります。落ち着きがない低学年のクラスは、あちこちで子どもが大声で騒いだり、誰でも先生が入ってきたとたん10人以上が周りととりかこんで、口々に不満や困りごとを話してきます。一人一人の声なんて、全く聞き取れません。大声の子ほど、緊急性の低い、雑談のようなことを話してくることもあるのです。です。そのときの最優先事項は、落ち着かせて給食の準備をさせることでした。低学年の給食準備から片付けまでは、監督する教員にとって一秒も気の抜けない大仕事です。担任の休みと、私が教室に入るタイミング、いろいろなことが重なり、小さな声が届かなかったのです。もちろん、見て分かるような大きな怪我ならすぐに対応できたと思うのですが、このときは、血も出ていないすりきずだったようです。

 学校の対応に不満が残りそうなときの、感じの良い問い合わせ方についても、別の記事で紹介します。

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