このデジタルの時代でも、紙の国語辞典を私は強く推します。デジタルはデジタルの良さがありますが、紙の国語辞典を学習する傍らに常に置いておき、知らない言葉をさっと調べる習慣をつけることで語彙を増やすと、かなりの言葉の力をつけることができると感じています。
家用の国語辞典を準備するといいことが・・・
3年生になると、国語で国語辞典の使い方の学習があるので、準備するように言われることが多いと思います。学校で一斉に注文をとられたり、各自が準備するよう言われたりすると思いますが、2年生の終わりのこの時期に、すでに揃えているご家庭も多いでしょう。3年生になると、国語辞典を持ってくるよう、お知らせがあると思います。国語辞典は重いので、学校で保管して使うことが多いです。私は、我が子のために家用の国語辞典を準備していました。
実は、学校で毎日使うのは、国語辞典を学習する時期だけなのです。本当は、国語だけではなく理科や社会など、どの教科でも、知らない言葉に出会ったり、漢字の書き方を確認したりするために、使わせたいと、担任は思っています。しかし、辞書引きをするスピードには個人差が大きく、全員に辞書引きさせようとすると、授業が止まるほどの時間がとられてしまうので、なかなかできないのが現実です。学校でできないのであれば、家で力をつけるのが良いでしょう。地道な取り組みですが、我が家の子どもたちにも効果があったと思うので、自信をもっておすすめします。もちろん買えばよいというのではなく、「調べてごらん」と促したり、親が引く姿を見せたり、読書のように読んで楽しむなどのしかけは必要です。学校と同じ国語辞典でなくてもかまいません。むしろ、同じ言葉の解説が少し違ったり、特集のページがそれぞれ工夫されたりと、違う辞典を比べて読むことも、かなりおすすめです。
幼児から低学年向けの国語辞典
国語辞典を習うのは、3年生になってからですが、あいうえおの50音順が分かれば、1年生からでも辞書を引くことはできます。辞書引きに力を入れている学校では、1年生から準備して、辞書引きの練習をするそうです。しかしこれは、特別な学校の話。家で言葉や辞書に親しむためなら、低学年用の国語辞典があるので、そちらがおすすめです。言葉は少ないかもしれませんが、低学年の子でも楽しく辞書を読むことができます。
辞書引きができるようになるためには
気になった言葉をすぐに調べる習慣をつけると、本当に強みになります。リビングなど、いつも手の届くところに辞書を置いておきたいものです。辞書引くスピードを上げるのに効果的と言われるのが、付箋を使う方法です。辞書を早く引けるようになるためには、とにかくたくさんの言葉を自分で引く経験をするしかありません。その励みになるのが付箋です。付箋に、調べた言葉を書いて、そのページに貼るのです。たくさん引けば引くほど付箋が増え、倍以上の厚さになる子もいます。クラスの子どもたちにさせたときには、たくさん増えた付箋付きの国語辞典を自慢げにしている子もたくさんいました。学校でやると、競争するように調べるものです。(ときどきずるい子がいて、言葉を調べるのではなく、ページを開いて、そこにあった言葉を付箋に書いて貼り、増やしているところも見かけます。)家では、競争相手はいませんが、何かを増やすことにやりがいを感じるお子さんであれば、効果があると思いますので試してみてくださいね。
驚くほどの早さで、教育は変わっています。昔を同じ内容に見えても、授業の仕方やつける力、力をつける目的も変わっています。これまでも、そしてこれからさらに大切と言われるのが、「言語能力」です。日本でそだっていれば、日本語を使いこなす力です。昔からある、国語辞典というツールをつかって、しっかり育てていきたいですね。
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