学校だけではもったいない
せっかく記名した算数セット、学校に持って行く前に数のセンスを育てましょう
5や10をまとまりとして見る感覚を育てましょう。
数図ブロックで、まず身につけたいことは、5や10の数をまとまりとして見る見方です。最も効果的なのは、子どもにこのブロックで遊ばせることです。5や10を「きりのよい数字」「そろっていると気持ちがいい」という感覚を身につけると、計算が得意になるだけではありません。思考力の基礎となるので、授業でも活躍でき、自信をつけることができます。
お皿にブロックを並べてみましょう。
ブロックのセットの中身は、会社によって違うところもありますが、おおむね同じようになっていると思います。「お皿」とは、ブロックが10個並べられる、小さなトレーです。5個並ぶお皿もあります。マグネットがついていて、手先がまだ器用ではない子にも扱いやすく工夫されていますね。まずは、お皿からブロックを出したり、並べたりしてみましょう。ブロックの後片付けが早いと、学校の授業で褒められますよ(*^_^*)たくさん家で触ってブロックに慣れておくと、学校の授業で誘惑も減るので、手悪さ防止にも役立ちます。
ブロックで、ごっこ遊びをしてみましょう。
学校の勉強で使うブロックで遊ばせてもいいの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。学力の基礎は、幼児期の豊かな「遊び」です。算数の問題も、飴や果物、動物が出てきます。これを、ブロックに置き換えて、数という抽象的な概念で扱っていくのが、算数です。幼児期にたくさん「ごっこ遊び」を楽しんでおくと、ブロックを飴や果物、動物に見立てて、無理なく算数の世界に入っていけるのです。
お子さんは、何が好きですか?電車?車?お菓子屋さん??電車好きであれば、5個のお皿を車両に見立てて、ブロックのお客さんを乗せてあげましょう。ブロックを車両に見立てて、連結させてもいいですね。車好きであれば、トレーを駐車場に見立てることもできます。車が増えたり減ったりする問題は、教科書でも取り扱いがあります。10個のお皿で、お菓子屋さんごっこも楽しいと思います。算数セットには、お金のおもちゃも入っているので、それを使ってお買い物ごっこをしてもいいですね。そのときには、ぜひ「クッキーを3個ください。」といったように、ブロックの数をお話しながら遊びを楽しみましょう。「さんこ」という発音と、ブロックが結びつき、入学後「3こ」という文字とブロックの数が結びつきます。私は、計算をただ解けるようにする早期教育は、理論面から見て反対です。長い目で、算数が得意な子を育てていきましょう。
たしざんとひきざんの基本
ブロックをお皿にのせたり数えたりしているうちに、数への理解が深まります。動かしていると、5が2と3や、1と4などに分けられることが、自然と感覚として身につきます。これが、足し算や引き算などの、計算の基礎です。「わける」が「たす」や「ひく」の基礎になるということは、あまり知られていませんね。頭の中で、「わける」がイメージできるくらいに、たくさんブロックで遊ばせて、徹底的に感覚を鍛えておきたいものです。大切なのは、子どもが自分の手を使って動かすことです。動画ではありません。低学年を何度も担任経験がある先生や、発達心理学、算数専門の教員など、専門家になるほど、ブロックなどの具体物の操作の大切さを指摘するはずです。
ブロックを使って遊ぶ中で、「3個のあめと、2個のあめ、あわせて5個」のお話ができるようになれば、入学前としては十分です。「4個のあめは、あと1個で5個」「1個のあめは、あと4個で5個」と考えている中で、「5は4と1で、5は1と4。はんたいになっているね。」と気付けば、足し算の交換法則の基礎の考えにたどり着いていると言えるでしょう。ブロックで身につける感覚は、全ての算数や数学の学習につながります。安易に計算だけを入学前に教えるのではなく、算数のセンスをしっかり育てる期間にしたいところです。
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